ど真ん中に触れようか
人はなんで天を仰げなくなるのか
押し入れの奥母の書いた詩集見つけて震えた夜
今は風景画しか描かない母
大好きな人に振られた母
ピエロは滲んだ世界を見たという
だからそんなに濃いアイシャドウなの?
目の周りが青いの?
海を超えてはるかかなた遠くの街へ
風が運んでいってくれるだろう歓びのうた
犬は吠えて人は嘆いて
持ち主のない浮き輪がぷかぷか彷徨っている
キラキラのグリッター
星の多い夜冷たい空気が頬を撫でて君のことを想った
なになに座
あれはなになに座
空のかなたへ届けはじまりのうた
夢に出てきた父に怒っていた私
父の手を引いて走っていた私
東京ドームのそばに住むアイドルの家の窓には衣装が干されていた
塩けが足りないスイカと
車に潰された未熟な実
愛と権力の両立
コンドーム背に腹はかえられぬ
星々のうた、より広がりて
その星の近くで揺蕩うだろう
わたしの光